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2010年6月のいざよい会、ご報告



 『がん休眠療法~がんを眠らせて、がんと共に生きる』

    
講師  医療法人弘仁会朝永病院 院長
               
                 鬼塚 伸也 先生


日時 :6月10日(木曜日)/場所::本別町総合ケアセンター
 

 今回のいざよい会は、医療法人弘仁会朝永病院院長であり、同時に大阪大学大学院招聘教授でもあります鬼塚伸也先生を講師にお迎えして「がん休眠療法~がんを眠らせて、がんと共に生きる~」をテーマにお話しいただきました。

 2015年問題として日本の高齢者人口は4人に1人が高齢者(本別ではすでに2015年水準・・・)、がん患者総数は倍増!2人に1人はがんで亡くなるということが言われている。中でも、膵がんは根治手術をしても1年生存率は50%、3年生存率は23%、5年生存率は14%と、5年生存率は20年前とほぼ同じ、これでは患者が救われない!新たな治療戦略の確率が急務!                              

 鬼塚先生がアメリカで師事されたフォークマン教授が30年以上前に提唱しておられた「腫瘍の増殖、進展、転移には血管新生が不可欠である」この考えが今まさに新しい治療の考えに影響を与え脚光をあびている。                                  がん細胞が血管増殖因子を出して血管を作り自らが大きくなり転移する。その新生血管を作ることを阻害する薬を用いてがん細胞を兵糧攻めにする治療を抗血管新生療法という。鬼塚先生たちは膵がんにおいて、がん細胞培養から血管新生阻害剤を単離、精製することに成功し腫瘍増殖抑制効果もはっきりしている。効果というのは小さくなることでなく、大きくならない、大きさをそのまま保つということ。つまりこの状態をがんの休眠状態。がん休眠療法は、従来の殺癌細胞を目的とした抗癌剤治療と異なり、癌細胞と共存することにより、延命、QOL(生活の質)の向上を目指すという画期的な新しい治療概念なのだそうです。その休眠療法にも、まだ問題点はあるものの、がんと闘う患者さん、家族、医療者にとっても朗報!と思いました。